人を動かす元は感じたり考えたりする能力です。私たちは誕生から徐々にいろいろなものを見て、聴いて、触って、そのような体験を通してそのような能力を磨いてきました。
ここで私が注目したのは、何かを達成する能力の深さや程度にかかわらず、また、現在到達しているレベルにかかわらず、その人が本当に到達したいと望みながらあきらめかけているレベルへ進むのを、助ける方法があるのではないかということでした。今どのような生活をしていても、その上に築いていけるものがあるはずです。
「知源」とは、知性、感性、適性、スキルなど私たちが持っている能力の全体を指すものとして私が考えた言葉です。「知源育」についての発想は私の大学院在籍中の研究の中で生まれました。その基本原則はアクションリサーチについてのさまざまな論文を検討するプロセスから導き出されました。そして、これまで15年以上の実践や試行錯誤を通して、現在の形にまとめられました。
また、「知源育」という名前はわたしの信仰にも由来しています。人間の英知ははじめから存在していて、肉体を持って現世に来る前にすでにたくさんの経験を積んできている、という考えです。その永遠の存在としての英知に力を発揮してもらって成長を育むという観点から、それを「知源育」と呼ぶことにしたのです。ですから知源育は、本来だれもが持っている英知を引き出し、自分独自の、自分にふさわしい方法で成長するのを支援するメソッドと言えるでしょう。
さて、知源育は5つの原則に基づいています。過去のだれかの成功例を基にしている従来の自己啓発と違い、知源育は自分をその型にはめ込むのではなく、自分で創った活動目標を無理なく実行していくための方法論であり、軌道修正しながらゆとりのあるペースで進めるので、失敗やストレスがおさえられます。
また、5原則をよく理解すれば、未知の領域にチャレンジすることが容易になり、5原則が習慣の一部になるにつれて自分がパワーフルになっている現実に気づきます。その一連の過程をスムーズに進んでいかれるように、セルフコーチングのプログラムを準備しています。