先週ペンシルベニア大学のキャンパスで行われたDennis Kimbro博士の講演に出席しました。黒人のベストセラーの著者で、迫力のあるお話をしてくれました。周りを見回すと、2百人あまりの出席者は私を除いて全部黒人の方でした。参加者をみると街をぶらついている人たちとはだいぶ違って、上品で、物事に真剣に取り組んでいる人たちに見えます。話者の話の前提には黒人が社会から取り残された虐げられた民であるという自覚があります。臆すことも無くたくさんの不本意な統計が取り上げられます。
私には何人もの黒人の親友がいて、どちらかというと世の中から落ちこぼれてしまったような人たちがなんとか立ち直り成長できるように支援しています。それでもなかなか成果が上がりません。ヒントを探し求めていますから、こんな講演で、黒人の中で成功している人が、他の人たちを励ます時にどうするのかを知るよい機会です。Choice(選択)がキーワードでした。あきらめずに成功への道を邁進せよとすごい迫力で会衆に訴え、会衆もそれに声に出して応えていました。しかし、これはこの人たちには影響することができても、もともとやる気があまりない私が知っている人たちには通じないと思いました。
よく、がんばればできると励まして、しゃにむにがんばることで、意志の力で克服することが勧められます。しかし、知源育の知恵は、それには無理があり、やがて挫折がくると示唆します。無理無く一歩一歩、休息やリラックスもしながら進まないとだめです。サイクルを創って、絶え間なく、自分のペースで進むことが相応しい方法です。